棟瓦に使用する紐丸を短くカット。瓦の溝の重要性・理由がありました。
先日、お客様が青緑瓦をご持参来店されました。「1cmほど短い瓦があったらほしい。なければ切るのに石屋さんへ行かないといけないですか?」とのご相談でした。お客様は塀瓦にご使用になるということで、家に保管していた瓦をお持ちになりました。雨に濡れないように保管されていたそうで、色つやもきれいな状態でした。
こちらがお持ちになられた瓦、釉薬の青緑瓦、”紐丸(ひもまる)”とよんでいます。
お電話にてお問い合わせがあるときは、半丸と聞くこともございます。屋根の一番高い箇所、棟や隅棟に使用しています。塀瓦でも見かけます。
見比べると、右にいくほど少し大きくなっています。この紐丸もサイズがあります。お色のバリエーションもあります。
お客様がご持参された瓦は
6寸丸でした。長さを測り、寸法表を確認すると、長さに2種ありました。以前は2種あったようですが、現在は1つだけと確認もして、数枚でご近所様ということもあり、特別に弊社にて職人さんの空いたお時間に加工をしてもらえるかもしれない旨伝え、溝のところでカットをしてほしいということで瓦をお預かりしました。
社内でご相談内容を伝えたところ、「カットはできるけれど、この溝の役目は水を流す役目」と教えてもらい、早速お客様へ連絡を入れて溝をカットしたその内側に筋をつけさせていただき、理屈ではそこから水を逃がす加工をさせていただくことを伝えました。
この溝にはきちんと理由があり、瓦の奥深さにまた改めて触れました。
お客様より了承をいただいたので、早速、親方について経験を豊富に積んできた者が引き受けてくれました。
まず、瓦とグラインダ(瓦切りの工具)、ブロアを用意。
身支度もしてカット開始。
3枚のうち1本は溝より外側にカット。カット部分が薄く、あと2本は溝部分をカットして、内側に筋をつける加工です。いずれも難しいのではとハラハラ。
自社の者だからということではないですが、こんなに簡単にできるのかぁと思うくらい手早く、おみごと!!
相方のブロア吹きの人とも相性良しです。
めったに見ることがない作業に少し感動した日となりました。
後日、お引き渡し時、お客様にもお喜びいただきました。
私は見ているだけでしたが、貴重な光景でした。
工事以外もこういった作業もご相談を受けております。
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