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枚方市 100年ほど経った本葺瓦屋根の一部葺替工事を行いました。


枚方市の大きな本葺屋根の重厚感のある素晴らしい屋根のお宅で、ある個所から雨漏りがするので点検をしますと、おそらく100年程度経った瓦で、棟の瓦も平部の瓦もかなり経年によるズレなども見られる状態でした。
雨漏りの箇所は、大体特定できたのですが、雨漏りしているのは平部の瓦からなので、修をすることになりましたが、このお客様は年月を経て、燻瓦が黒くなった様がいいので、葺替はしたくない。補修もできれば新しい瓦は使いたくないということで、古い瓦を一部解体して、その下の下地をやり直して、その上から既存の瓦を葺き直し工事を行いました。
100年ほど経った本葺のいぶし瓦です。
本葺やねです。
本葺とは、平瓦のつなぎ目に丸瓦を縦に葺いていく屋根瓦の葺き方で、昔はこの形が主流でした。
お寺などは、まだこの本葺をされるところが多いですよね。
一部、茶色くなった瓦がみられますが、いぶし瓦も100年ほど経つと土に還っていくので、茶色くなってくるのです。
棟も高く積んであり、いぶし瓦の経年による色の変化がみられる、風情のある屋根になっています。
たしかにここに新しい瓦を葺くと、なんかツギハギみたになって、建物の景観が台無しになってしまいますね。
瓦の下はバラ板のみです。防水材はありません。
まずは、雨漏りしている部分の瓦を外し、下の土を取り除きます。
そうすると、見えてきたのは野地板!
そう、昔は防水のルーフィングなどはないし、杉板などはありましたが、瓦屋根の下には野地と土しかないのが普通でした。
この方が、野地板の隙間から建物の湿気などが抜け、屋根の土が吸って調整をしてくれるのです。
高温多湿の日本で、先人が考えた知恵なんです。
ルーフィングを貼って、その上にコンパネ下地を貼ります。
さすがにそのまま葺き戻す訳にはいかないので、野地板の上にゴムアスルーフィングを貼り、さらにその上からコンパネを貼っていきます。
そして、コンパネのその上から更にゴムアスルーフィングを貼りました。
瓦は経年で捻じれてたりして、きっちりと合わないことがおおいので、もし雨が入っても家内にはでないように、下地地防水をきっちりとしました。
平瓦を土葺していきます。
この瓦は土葺用の瓦なので、再度屋根面に土を置いて、平瓦を並べていきます。
これは、押さえる加減が難しく、この本葺ができるようになるには10年ほどの修業が必要になります。
平瓦を並べたら、上丸を南蛮漆喰で並べていきます。
平瓦を縦に並べたら、そのつなぎ目を丸瓦を南蛮漆喰で止めていきます。これが本葺の仕舞です。
平瓦を一枚一枚並べて、更にその上の丸瓦ですから1列葺上げるのも、時間がかかります。
本葺、葺き直し完了です。
そして、一部解体して下地補修をしたところを、元の瓦で葺き上げて、完了しました。
見た目には、何を工事したかわからないですが、古いいぶし瓦の意匠は守られてますよね。
実はこのお宅、前にもその横の部分を同じように工事しており、これで、この面の半分程度の下地補修ができた訳です。
本当は全体的にやればいいのでしょうけど、かなり築年数も古い重要な建て方のお宅なので、なるべく手をいれず、昔のままで保存していきたいとのお客様のお気持ちがあるのです。素晴らしいですね。
このスクラップ&ビルドの日本の建築業界に於いて、このような貴重な建物が昔のままに保存されるのは素晴らしいことです。
屋根は何も葺替工事だけではありません。このように古い物を保つ工事もあるんですよ。。

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