まず調査で見つかったのが、外壁と屋根が接する部分にある「のし瓦」のズレです。

【のし瓦とは？】
屋根の段差や頂上部分に、平べったい瓦を何段か積み上げている部分のことです。雨水が建物内部に入らないよう、いわば「防波堤」のような役割をしています。

こののし瓦が経年劣化や地震の揺れなどでズレてしまうと、その隙間から雨水が直接、家の構造部分に流れ込んでしまいます。今回はこのズレを解消するため、一度瓦を取り外してきれいに並べ直す「積み直し工事」を行いました。

意外な盲点！頂上の「5寸丸瓦」からの浸水

今回の雨漏りの原因が、下屋根のてっぺんにある「5寸丸瓦（ごすんまるがわら）」でした。

【5寸丸瓦とは？】
屋根の最上部にかぶせてある、半円形の瓦のことです。一番高い場所にあるため、風雨を最も強く受けるパーツです。

この丸瓦の下には、瓦を固定するための「葺き土（ふきつち）」という粘土のような土が入っています。本来、土は瓦で守られているはずですが、瓦の隙間から雨水がじわじわと浸入し、この土が水分を含んで泥状になっていました。

湿った土が長期間放置されると、お家を支える木材を腐らせる原因にもなります。
今回は5寸丸瓦の中いっぱいに詰まった葺き土を一度処分して雨水を吸い込まないように調整して葺きなおしました。

面戸漆喰（めんどしっくい）は「解体」してから塗るのがプロのこだわり

最後に、屋根の耐久性を左右する「面戸漆喰（めんどしっくい）」の塗り替えです。

【面戸（めんど）とは？】
瓦と瓦の間にできる三日月型の隙間のことです。ここを白い「漆喰」で埋めることで、雨や小動物の侵入を防ぎ、見た目も美しく仕上げます。

ここで重要なのが、「古い漆喰の上に新しい漆喰を重ね塗りしてはいけない」ということです。

古い漆喰が剥がれかかっている上から塗っても、すぐに一緒に剥がれ落ちてしまいます。私たちは手間を惜しまず、一度古い漆喰を丁寧に解体・除去してから、新しい漆喰を塗り込みます。このひと手間が、10年後、20年後の屋根の持ちを劇的に変えるのです。

屋根の「SOS」を見逃していませんか？

今回の交野市のお客様からは、「雨漏りが止まっただけでなく、屋根の見た目もシャキッとして安心した」と大変お喜びの声をいただきました。

屋根のトラブルは、目に見える被害（天井のシミなど）が出たときには、内部の腐食が進んでいるケースが少なくありません。

• 「最近、漆喰の白い破片が庭に落ちている」
• 「瓦の列がガタガタして見える」
• 「築20年以上、一度も屋根を点検していない」

もし一つでも当てはまることがあれば、ぜひ一度、地元のプロである街の屋根やさん大阪門真店にご相談ください。寝屋川市・交野市を中心に、フットワーク軽く無料点検にお伺いします。