2026.03.13
以前の工事の「続き」を。必要な場所だけを見極めるメンテナンス 今回のご依頼主様は、以前に屋根の片面だけを新しい瓦に葺き替える工事を済まされていました。当時はもう半分の面はまだ状態が良かったため残していましたが、月日が流れ、今回はその「残していた反対側の面」に劣化が見られるようにな…

事の始まりは、ご自宅に荷物を届けに来た配送業者のトラックでした。門屋の軒先にある「銅板(どうばん)」の部分に車体が接触してしまったのです。
お客様ご自身は家の中にいらしたため、接触した瞬間には気づかなかったそうです。しかし、すぐにドライバーの方が「申し訳ありません、門の屋根を擦ってしまいました」と正直に申し出てくださったとのこと。
お客様は「えっ、あんなに高い場所が?」と驚かれると同時に、「古い門だし、元通りに直るのかしら…」「下地の木まで腐ったり壊れたりしていたらどうしよう」と、大きな不安を抱えていらっしゃいました。





今回被害を受けた「銅板」は、神社仏閣や歴史ある住宅の屋根によく使われる非常に高価な材料です。
実は、銅は金属の中でも大変柔らかい材料という特徴があります。
そのため、少しの衝撃でもペコっと凹んだり変形したりしやすいのですが、逆に言えばその柔軟性がクッションとなり、幸いなことに「門屋の木の下地」までは被害が及んでいませんでした。
これは不幸中の幸いです。下地の木材(骨組み)まで折れてしまうと大掛かりな解体が必要になりますが、今回は表面の銅板を新しく張り替えることで、美観と防水機能を完全に取り戻す計画を立てました。
銅板だけをパッと外して、新しいのを貼ればいい」と思われるかもしれませんが、実はそう簡単ではありません。
銅板の上には、重厚な「瓦(かわら)」が乗っているからです。
きれいに張り替えるためには、まず銅板を押さえている瓦を一時的に解体しなければなりません。
瓦を丁寧に一枚ずつ取り外した後、まずは「ルーフィング」を敷き込みます。
※ルーフィングとは?
屋根材(瓦や銅板)の下に敷く「防水シート」のことです。万が一、屋根材の隙間から雨水が入っても、このシートが家の中(下地)への浸水を防いでくれる、屋根の要となる存在です。
ここからがいよいよ本番、「さらし銅板」の施工です。
銅板の施工において、私たちが最も神経を使うポイント。それは「素手で触らないこと」です。
新設する銅板は、施工直後はピカピカの十円玉のような輝きを放っています。
しかし、この表面は非常にデリケート。人の手の脂や指紋がつくと、そこから化学反応を起こし、指の形のまま黒く変色してしまうのです。
お客様に最高に美しい状態でお引き渡しするため、作業中はこまめに軍手を交換します。
冗談ではなく、「一日に万回交換する勢い」で、常に清潔な手袋で材料を扱います。指紋一つ残さない。これがプロのこだわりです。
銅板がきれいに納まったら、最初に取り外しておいた既存の瓦を元通りに並べていきます。
これを「葺き直し(ふきなおし)」と呼びます。
新しくなった銅板と、年月を経て味わいの出た瓦。このコントラストが非常に美しく、門屋としての品格がさらに高まりました。
工事完了後、仕上がりをご覧になったお客様は「あんなに歪んでいたのに、新品の時みたいにきれいになって…!正直にお知らせしてくれたドライバーさんにも、きれいに直してくれた職人さんにも感謝です」と、大変安心したご様子でした。
銅板は、最初はピカピカの赤橙色ですが、時間が経つにつれて「褐色」へ、そして数十年かけて落ち着いた「緑青色(ろくしょういろ)」へと変化していきます。
この「色の移り変わり(経年変化)」を楽しめるのも、銅板ならではの贅沢です。
今回のような不慮の事故による修繕はもちろん、「屋根の端が少し変色している」「瓦がズレている気がする」といった日常の不安も、ぜひ私たちにご相談ください。
寝屋川市を中心に、大阪府内全域へ駆けつけます。
大切な住まいを長く守るために、街の屋根やさん大阪門真店は最適なご提案をさせていただきます。
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